エネルギー・地球温暖化

2014年03月20日

 

農業用水による小水力発電所、岐阜県に完成

Keywords:  再生可能エネルギー  地方自治体   

 

写真:加子母清流発電所
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岐阜県中津川市加子母(かしも)地区に2014年2月、農業用水を活用した「加子母清流発電所」が完成した。農業用水を活用した小水力発電所としては東海3県で初の県営施工となる。

同発電所は、普通河川の白川から取水する小郷(おご)用水を活用。有効落差は約61.5メートル、毎秒0.46立方メートルの流量で発電し、最大出力は220kW。年間発電電力量は168万kWhで、一般家庭約400世帯分の使用電力に相当する。年間約705トンのCO2排出削減につながると期待される。

岐阜県の包蔵水力(技術的・経済的に利用可能な水力エネルギー量)は全国1位。なかでも中津川市は、面積の約8割を森林が占め、水資源が豊富。同市最北部の小郷用水は、江戸時代に山を切り崩す難工事を経てつくられた。現在も米づくりや家畜の飲料水などに利用され、地域の農業や生活と深く結びついている。

この事業は、県営農村環境整備事業の一環で、総事業費は3億3,800万円。年間売電収益は約4,900万円の見込み。県では小郷用水以外の農業用水も小水力発電に活用し、農業用施設の維持管理費節減をはじめ、農村地域の振興につなげたいとしている。

小島和子


 

 

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