2013年12月25日
Keywords: 環境技術 再生可能エネルギー 大学・研究機関
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独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)は2013年9月10日、これまで利用が困難であった勾配の緩やかな開水路内の流水のエネルギーを、大きな土木工事を行わずに取り出せる水車を開発したと発表した。
農村地域に多く存在する小水力には発電への利用が期待されているが、農業用水の大部分を占める緩勾配の開水路部分では、これまで流水のエネルギーを取り出すことが困難だった。今回開発された水車は、付属の「水位調節カバー」の開度を調節することで水車自体によって水車の上下流の水位差を大きくし、流水のエネルギーを取り出すことができる。幅0.9m、勾配1/500~1/300の水路で毎秒236リットルの流量の場合、最大465Wを発電でき、大規模な土木工事なしにクレーンで取り付けることができる。
農研機構では、今回開発した水車を比較的小規模な農業用水路に設置することにより、農村地域における再生可能エネルギーを利用したスマートビレッジの構築に貢献できると期待している。