2011年11月30日
Keywords: 生態系・生物多様性 企業(製造業) 環境技術
大手鉄鋼メーカーのJFEスチールは2011年9月12日、鉄鋼製造工程で副産物として生じる鉄鋼スラグに二酸化炭素を吹き込み固化した「マリンブロック」上でサンゴ産卵の確認に成功したと発表した。
マリンブロックは、サンゴや貝殻と同じ主成分で、海藻やサンゴ着生効果を持つ藻場・サンゴ礁造成用ブロック。同社が1998年に世界で初めて開発したもので、実験中の場所を含め国内33箇所、海外1箇所の設置実績がある。
同社は宮古島平良港トゥリバー地区で2005年からサンゴ再生実証試験を開始した。2005年5月に産まれ、2005年10月にマリンブロックに移植し、直径30cmまで成長したサンゴの一種ハナガサミドリイシが卵を産んだ。2011年5月17日22時50分頃からの約10分間で、海底に設置した自動撮影カメラによってバンドル(卵子と精子が詰まったカプセル)を放出する様子を撮影した。
同社はマリンブロックを用いた技術をサンゴ礁の再生につなげていきたいと考えている。
国立環境研究所、海水温上昇によるサンゴの急速な北上実態を解明(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/030847.html
環境省 移植サンゴの産卵を石西礁湖で初確認(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/030221.html
沖縄・石西礁湖で世界初のサンゴ人工再生方法(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/029255.html
登録日時:2011/11/30 06:00:15 AM
宮古島における「マリンブロック」上でのサンゴ産卵について
http://www.jfe-steel.co.jp/release/2011/09/110912.html