生物多様性・食糧・水

2012年10月22日

 

多摩川の遡上アユ、水質改善で1,000万尾を突破!

Keywords:  生態系・生物多様性  地方自治体 

 

東京都産業労働局は2012年6月20日、東京都のほか山梨県、神奈川県を流れる多摩川のアユの推定遡上数が、調査開始以来最多の1,194万尾となったことを発表した。調査は3~5月の70日間、多摩川下流部にて定置網を用い、東京都島しょ農林水産総合センターにより行われた。

都の調査が始まった1983年の推定遡上数は約18万尾で、その後20年余りの間、概ね100万尾以下の水準で増減していた。2006年より5年連続で100万尾超を記録し、続く11年に前年比4.2倍の783万尾へと大幅に増加。今年12年は11年比1.5倍増で、わずか2年の間に100万尾台から1,000万尾を超えるまでに急増した。

近年アユ遡上数が増加しているのは、多摩川流域の下水処理施設の整備等による河川水質の改善によるところが大きいとみられる。そのほか、東京湾全体の水質良化や、今年は昨年の台風で川底が浄化されアユの産卵に適した環境が整ったことも要因とされている。

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