震災からの復興

2014年03月28日

 

創造的な未来へ向かう東松島

Keywords:  震災復興  再生可能エネルギー  地方自治体  市民社会・地域 

 

写真:東松山メガソーラー
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津波で被害を受けたまちを『環境未来都市』というビジョンで再構築する――東日本大震災被災時、宮城県でもっとも大きな被害を被った東松島市が復興を通して乗り越えようとしている現実は、日本の地方都市がこれから直面する課題でもある。

浸水地域は市街地の65%におよび、避難者も最大1万5千人以上という同市がいち早く復興に歩み出せた大きな理由は、地方分権型のコミュニティづくりや、2003年の宮城北部連続地震でのがれき処理の教訓を活かすなど、先を見据えた取組にあった。

復興のための集まりも、一方通行型の説明会ではなく、ワークショップ型式で行い、延べ2千人以上が参加。ここから自立型エネルギーが必要という意見が出た結果、再生可能エネルギーのモデル地区が生まれ、同市が目指す自立型エネルギーシステムへの第一歩として、メガソーラーが津波被害エリアの中で最も早く作られた。

東松島市民、行政、地元商工会や大手企業などが参加する一般社団法人東松島みらいとし機構(通称HOPE)は、復興には行政と民間との協力体制の構築が不可欠という現実認識と問題意識から生まれた。すべての関係者、情報を一カ所に集めることで相互理解を深め、ステークホルダー間の調整を円滑に進めるとともに、大学、研究機関、NPOや、他地域などとの窓口的役割も果たしている。市の職員をはじめ、「人の力」が東松島市の大きな強みである。

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