生物多様性・食糧・水

2012年10月04日

 

クラレ バラスト水管理システムで施行前試験合格書を取得、販売へ

Keywords:  生態系・生物多様性  企業(非製造業) 

 

大手化学企業のクラレは2012年6月19日、定格処理能力125~4000立方メートル/hのバラスト水管理システムMICROFADE(マイクロフェード)の施行前試験合格書(型式承認)を日本国政府から2012年5月30日に取得し、販売を開始したことを発表した。

バラスト水とは貨物船舶のバランスを保つための重しとして専用タンクに積み込む海水で、一般的に採水した国とは異なる国で排出されることが多いため、水中の生物が排出された海域で繁殖し、生態系に影響を及ぼすことが国際的な問題となっている。2004年2月にIMO(国際海事機関)で「バラスト水管理条約」が採択され、船舶へのバラスト水管理装置の搭載が義務付けられる予定になっている。

マイクロフェードは高精度フィルターによるろ過工程と低濃度活性物質注入による殺滅工程を複合したシステムで、独自の高精度フィルターによりバラスト水中のプランクトンをほとんど除去し、残ったプランクトンや菌類を低濃度の活性物質を注入することにより殺滅する。省電力、省スペースのほか、海域の水質、水温、濃度や濁度により性能が左右されないことなどの特長を持つ。

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