生物多様性・食糧・水

2011年01月22日

 

川崎市 工業用の水資源の輸出を西オーストラリア州と検討

Keywords:    交通・モビリティ  地方自治体 

 

政令指定都市である川崎市は、東京都大田区、横浜市とともに日本有数の工業地帯(京浜工業地帯)を形成するが、2010年8月24日、水不足に悩むオーストラリア西オーストラリア州に工業用の水資源を輸出し再利用する研究を、同州などとの共同実施に向け検討し取組を進めることを発表した。具体的には、同州から日本へ鉄鉱石を輸出する船が帰国する際、工業用の水資源を積み込み、これを同州で活用する計画。実現すれば全国で初めての取り組みになる。

西オーストラリアから鉄鉱石を運んできた船は、荷降ろしを終えて帰国する際、船体のバランスを保つために船底に「バラスト水」として海水を積み込んでいくが、このバラスト水として、海水に代えて工業用の水資源を再利用しようというもの。

輸出予定の水は、市内の工場で冷却水などとして使用した水である。同州では、港湾地域における鉄鉱石の粉じんを抑えるためなどに使用する。今回の試みは、同州の慢性的な水不足や海水のバラスト水による環境問題などを解決するのみならず、新たなビジネスの仕組みとしても期待される。

共同研究では民間企業も参画して、工業用の水資源を船に積み込む方法や施設の整備、収益の配分などについて5ヶ月を目処に検討し、その後、具体的な実証実験に入ることとしている。

「環境」と「経済」の調和する都市へ
- 川崎市における環境対策の取り組み(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/join/newsletter/pages/
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登録日時:2011/01/22 06:00:15 AM

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