生物多様性・食糧・水

2011年03月09日

 

気象庁 「2010年のオゾンホールは1990年以降で3番目に小さかった」

Keywords:  生態系・生物多様性  政府 

 


気象庁は2010年10月27日、オゾンホールの状況について米国航空宇宙局(NASA)の衛星データを基に解析した結果を発表した。今年のオゾンホールは8月に現れたのち拡大し、9月25日に年最大面積である2190万平方キロメートルまで広がったが、これは1990年以降では3番目に小さな値であった。オゾン層破壊の促進に関係する南極域上空の低温域の面積が、7月中旬から8月にかけて例年に比べて小さかったことが原因と考えられる。

オゾンホールの規模は、南極上空の成層圏の気象状況によって年々変動する。例年、10月上旬までに最盛期を迎え、その後オゾンホールの盛衰と密接な関係のある南極域上空の極渦が弱まるにつれて徐々に縮小し、11月~12月にかけて消滅する。

一方長期的には、成層圏のオゾン層破壊物質の濃度がオゾンホールの規模に影響を与えるが、その濃度は、1990年代以降緩やかに減少しているものの依然として高い状態にあり、今後も注意深く観測していく必要がある。世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)が取りまとめる「オゾン層破壊の科学アセスメント:2010」では、南極オゾンホールが1980年以前の水準に戻るのは今世紀後半になるとしている。

2007年の南極オゾンホール 例年通り出現(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/024662.html

登録日時:2011/03/09 06:00:15 AM

English  

 

参照元

今年の南極オゾンホール
http://www.jma.go.jp/jma/press/1010/27a/ozonehole1010.pdf
[地球環境のデータバンク] オゾン層・紫外線
http://www.data.kishou.go.jp/obs-env/ozonehp/info_ozone.html


 

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