生物多様性・食糧・水

2006年03月24日

 

「森里海連環学」で森と里と海のつながりを解明 京大フィールド研

Keywords:  生態系・生物多様性  大学・研究機関 

 

京都大学フィールド科学教育研究センターは、森と里と海の生態系間の連環機構を理解するため、「森里海連環学」という新しい学問領域を創生する試みを始めている。2003年4月に発足した同センターでは、全学共通の講義「森里海連環学」「海域・陸域統合管理論」等を行っている。

2005年3月には宮城県のカキ養殖漁師畠山重篤氏を「社会連携教授」(非常勤)に招へい。1989年より漁師による植林活動「森は海の恋人」運動に取り組んでいる畠山氏の指導のもと、カキ養殖現場、気仙沼湾周辺、この湾に流入する大川や植林が続けられている室根山周辺などで多様な実習を行い、森と海のつながりを実感とともに学んだ。

2006年度は畠山氏とともに招へいした作家のC.W.ニコル氏のアファンの森(長野県黒姫山山ろく)での少人数セミナー実習、高知県仁淀川で地元の関係者の協力を得て同実習を開講する予定。

田中克センター長は「わが国の自然環境は、森林、沿岸海洋およびその間に位置する人里の3つの生態系により構成され、これらは相互に不可分につながっている。これまで生態系はそれぞれ個別に研究されてきたが、人間活動はそれらの枠組みを超えて生態系間の循環に圧倒的な影響を与えており、複合的な自然生態系と人類との共存システムの解明が重要」と語っている。



http://www.fserc.kais.kyoto-u.ac.jp/


http://www.fserc.kais.kyoto-u.ac.jp/main/centernews/h17/news1.html


登録日時: 2006/03/24 04:54:52 PM

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