エネルギー・地球温暖化

2004年02月24日

 

環境省 国立・国定公園内の風車の設置を限定的に認める方向へ

Keywords:  再生可能エネルギー  地球温暖化  政府  政策・制度  生態系・生物多様性 

 

風力発電施設が国立・国定公園の景観にふさわしいかどうかを検討してきた環境省の検討会は、2003年12月15日に、風景や生態系への影響が最小限で、公益性が特に高いと認められた場合のみ、限定的に公園内での建設を認める方針を固めた。

風力発電は、一年を通して最低でも毎秒5m前後の風が吹いていることが条件と言われ、立地に適している地域は、海岸線に近い高台や内陸部の丘陵地など限定される。さらにそのような地域は風光明媚な場所が多く、国立公園や国定公園に指定されていることも多い。日本の国立・国定公園は、国土面積の9%を占め、景観や生物多様性保全上、重要な役割を果たしている。

一方、京都議定書の公約もあり、国の地球温暖化防止対策推進本部は新エネルギーの推進計画の中では、風力発電の導入目標を2010年度までに最大出力300万キロ・ワットと定めている。そこで2003年8月より検討会を開催し、日本国内の国立・国定公園内での風力発電施設の建設の骨組みを作った。

特に環境保全の必要性が高い特別保護地区や海中公園地区のほか、植生の復元が困難な地域や野生生物の重要な生息地などには設置しない。それ以外の地域について、展望や眺望の妨げにならず、色彩などが周囲の風景に調和し、自然の改変を最小化にとどめ、野生生物へ影響がないこと等の基準を設け、設置を検討できる方向で考える。



http://www.env.go.jp/nature/wind_power/wind_power04.html




登録日時: 2004/02/24 09:13:31 AM

英語記事はこちら


 


 

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