2003年01月17日
農林水産省の大島大臣は、2002年12月13日、島根、鳥取両県にまたがる宍道湖・中海の淡水化事業を中止すると正式に表明した。
1963年に着手した同事業は、食糧増産をめざして、宍道湖と中海を日本海から締め切って淡水化し、1540ヘクタールの干拓農地を造成し、干拓地及び周辺地域に農業用水を供給しようというもの。宍道湖・中海の水質悪化から、1988年に淡水化の試行を延期していた。
宍道湖・中海の淡水化については、鳥取・島根両県で調整が図られてきたが、淡水化に替わる水源確保について関係者の理解が得られ、島根県知事及び鳥取県知事から「淡水化は中止が適当」との意向が表明されたことを受け、農林水産省が中止を決めた。これまでに投じられた費用は、関連事業を含めて約851億円といわれる。
登録日時: 2003/01/17 09:59:35 AM
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