生物多様性・食糧・水

2002年12月12日

 

宮島沼と藤前干潟、ラムサール条約に登録

Keywords:  生態系・生物多様性  NGO・市民  地方自治体  政府 

 

スペイン・バレンシアでのラムサール条約第8回締約国会議の会期初日にあたる2002年11月18日付けで、宮島沼(北海道)と藤前干潟(愛知県)が、同条約の「国際的に重要な湿地に係る登録簿」に登録された。これにより、日本のラムサール条約登録湿地は計13ヶ所となった。

宮島沼は、北海道のほぼ中央、石狩川の河跡湖沼群の一つである浅い淡水湖。周辺には水田地帯が広がり、シベリア等北半球の繁殖地と日本国内の越冬地を往復するガンカモ類、ハクチョウ類の中継地として重要な湿地である。特にマガンの渡来数は5万羽を超え、日本で越冬するマガンのほとんどが宮島沼を中継地として利用している。

藤前干潟は、名古屋港に流入する庄内川・新川・日光川の河口干潟を中心とする区域で、伊勢湾奥部に残された唯一の大規模な干潟。政令指定都市の湿地がラムサール条約登録湿地となったのは今回が初めて。北半球の繁殖地と南半球の越冬地を往復するシギ・チドリ類の中継地として重要であり、日本で最大規模の11千羽(2000年春季)が渡来している。

藤前干潟には、名古屋市がごみの埋め立て処分場を建設する計画を立てていたが、市民団体の反対で保全への流れが加速し、名古屋市は99年に計画を断念している。市民が守った湿地として注目を集めている。



http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=3741




登録日時: 2002/12/12 12:12:27 PM

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