エネルギー・地球温暖化

2015年07月18日

 

「脱原発都市」でバイオマス混焼発電、地域の未利用木材を燃料に

Keywords:  再生可能エネルギー  企業(非製造業) 

 

写真:原町火力発電所
原町火力発電所
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福島県南相馬市の沿岸部に立地する東北電力の「原町火力発電所」で2015年4月21日、木質バイオマスによる混焼発電の試運用が始まった。原町火力発電所は、1基で100万kWの火力発電設備が2基ある。燃料の石炭を投入する既存の設備を拡張して、木質チップを搬送するコンベアなどを追加した。

計画では年間に6万トンの木質チップを利用する。福島県内の森林で発生する未利用木材のほか、隣接する宮城県からも調達する計画で、地域の森林環境の保全と林業の活性化に役立てる。石炭の使用量が2万トン削減されることにより、年間のCO2排出量を5万トン削減できる見込みだ。これは、一般家庭のCO2排出量に換算すると1万世帯分に相当する。

南相馬市は、先ごろ全国の自治体で初めて「脱原発都市」を宣言した。「福島第一原子力発電所」の事故を受けて多数の市民が避難生活を強いられているため、同じことを繰り返さないよう、原子力に依存しないエネルギー供給体制を構築する方針だ。2030年には、再生可能エネルギーだけで市内の電力需要をまかなえるようにすることが目標である。

出典:スマートジャパン

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