震災からの復興

2013年10月21日

 

生産者と生活者のきずなを取り戻す「東北食べる通信」創刊

Keywords:  震災復興  NGO・市民  食糧 

 

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牡蠣漁師の阿部貴俊さん
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食を通じた東北の復興を目指すNPO法人東北開墾は、2013年7月、月刊情報誌「東北食べる通信」を創刊した。食の産地と消費地が切り離されがちな中、消費地の一人ひとりが生産者や産地と積極的にかかわるきっかけを提供する。

「食べる通信」は、東北各地で味と品質にこだわりを持つ生産者に光を当て、生産された自慢の食材とセットで定期購読者に届けられる。創刊号の7月号では宮城県北東部の牧浜(石巻市)産の完熟牡蠣を、漁師の阿部貴俊さんの思いと共に紹介。8月号では岩手県久慈市の短角牛、9月号では福島県相馬市の大衆食「どんこ」のつみれ汁を特集した。

発行人の高橋博之さん(東北開墾代表理事)は、日本にCSA(Community Supported Agriculture:地域支援型農業)を根付かせたいと考えている。CSAとは、消費者が会員となって生産者に一定額を前払いすることで財政的に支援し、生産者は農作物を消費者と共有するしくみ。「食べる通信」でも会員制のCSAサービスを始めた。高橋さんは「都市に暮らす人と地方に暮らす人を共通の価値観で結び、地図上にはない新しいコミュニティをつくりたい」と願っている。

小島和子

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