震災からの復興

2013年10月07日

 

福島県双葉郡、地域と世界を視野に「教育復興ビジョン」を策定

Keywords:  震災復興  地方自治体  教育 

 

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武内教育長から根本匠復興相へビジョンを提出


福島県双葉郡双葉地区教育長会は2013年7月31日、「福島県双葉郡教育復興ビジョン」を策定し、文部科学相と復興相に提出した。

東電福島第一原発が立地し、いまなお厳しい状況にある同郡の子どもたちのため、2012年12月、郡内8町村の教育長は、福島県教育委員会、福島大学、文科省、復興庁などを交えた「福島県双葉郡教育復興に関する協議会」を設置し、郡ならではの教育復興のあり方について、中長期的視点から協議を重ねてきた。

ビジョンのねらいは、双葉郡の復興や持続可能な地域づくりに貢献し、全国や世界で活躍できる人材を育成すること。具体策として、新たな中高一貫校の設置、NPOなど多様な主体との連携、避難している子どもたちや住民との絆づくりを掲げる。新設校には「ふるさと科」を創設し、地域課題について学ぶと同時に、祭りの練習をカリキュラムに組み込むなど、地域の視点を重視している。

協議会委員である大熊町教育委員会の武内敏英教育長は、「双葉郡の子供たちは、片方の軸足をふるさとに置きつつ、もう一方の足で世界に踏み出してほしい」と語り、子どもたちの実践的な学びが地域を活性化し、復興につながることを期待している。

小島和子


 

 

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