2012年09月02日
震災や台風、大雨の影響により日本各地で大規模な土砂災害が発生する中、日鐵住金建材が開発したノンフレーム工法が斜面安定工法として注目を集めている。従来は樹木を伐採して地盤を整え、斜面をコンクリート構造物で覆うという方法が採られてきたが、この工法では、現況森林の地形や植生を破壊せず、緑を残しながら斜面の安定強化を図る。
ノンフレーム工法は、斜面の樹木などの植生がもつ斜面安定効果を活かしつつ、
補強材と地山の相互作用によって、自然斜面全体の安定性を高める工法。補強材、グラウト、支圧板、頭部連結材(ワイヤロープ)を用いる。樹木を伐採しないため、施工後も元の景観や環境を維持できる。残土や伐採木の搬出作業がないため、搬入路が設置困難な現場でも施工ができるなどの特徴もある。
同工法は、2011年「2011年度グッドデザイン賞」と「第8回エコプロダクツ大賞」において、それぞれ「グッドデザイン・サステナブルデザイン賞」(経済産業大臣賞)と「国土交通大臣賞」(エコサービス部門)を受賞している。
登録日時:2012/09/02 06:00:15 AM