2007年11月29日
Keywords: 再生可能エネルギー 地球温暖化 大学・研究機関 生態系・生物多様性
日本大学生物資源科学部の奥忠武教授らは2007年7月9日、陸上植物が水中植物からの進化の過程で消失した遺伝子に着目し、タンパク質の遺伝子組み換えを用いて光合成を増強し、植物の成分と生長を向上させる方法の開発に世界で初めて成功したことを発表した。
奥教授らは、陸上植物の光合成機能に最も適合するタンパク質を藻類から突き止め、その遺伝子(シトクロム遺伝子)をモデル植物のシロイヌナズナに組み込んだ。その結果、光合成で生成するアデノシン三リン酸が約2倍に増え、光合成能も野生株の1.3倍に上昇することが確認された。光合成産物であるデンプンやクロロフィルなどの成分も増え、葉や根は大きく、背丈は野生株の約1.3-1.5倍に生長した。
今後の生物資源であるバイオエタノール、木材やパルプ、観賞用や食糧用の植物などの増産やCO2の削減など環境保全・修復への応用が期待されている。
http://hp.brs.nihon-u.ac.jp/%7Ebioorg/subject.html
http://www.brs.nihon-u.ac.jp/news/
登録日時: 2007/11/29 09:48:41 AM
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