2006年06月22日
Keywords: 再生可能エネルギー 大学・研究機関 政府
独立行政法人産業技術総合研究所のバイオマス研究センターは、ガス化経由での木質バイオマスからのディーゼル燃料連続合成に成功したことを、2006年3月23日に発表した。
同センターが確立した技術は、高温高圧でのガス化、ホットガスクリーニング法による精製、フィッシャートロプシュ合成による液体化の3つの工程をとる。従来の製造プロセスに比べ、冷却、熱回収やガスの圧縮が不要になるため、小型・可搬型の製造プラントへの応用が期待される。
木質バイオマス資源は太陽エネルギーによる炭素固定量が大きいため、炭酸ガス排出量低減への活用が期待されている。また、バイオマスから製造される液体燃料は、SPM(浮遊性粒子状物質)や硫黄酸化物の低減にも優れており、環境保全の面からも有効である。ただし、これらの木質バイオマス資源は山間部などに分散して存在し、高い収集コストが課題となっている。このため、分散して存在するバイオマス資源に対応できる小型・可搬型の製造システムが必要とされている。
バイオマス研究センターは今回開発した装置をもとに、2007年度頃に小型で移動可能なベンチ試験装置(0.01バーレル/日規模、1.6リットル/日規模)の製作を予定している。
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2006/pr20060323/pr20060323.html
http://www.aist.go.jp/index_ja.html
登録日時: 2006/06/22 11:16:37 AM
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