エネルギー・地球温暖化

2006年06月10日

 

酸素透過性セラミック膜による改質器で、短起動時間で水素を生成

Keywords:  再生可能エネルギー  大学・研究機関  政府  環境技術 

 

部分酸化法によるメタンからの水素製造技術の開発に取り組む研究グループを代表する東北大学高村仁助教授が、2006年1月31日に開催された独立行政法人科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業(CREST)公開シンポジウムで、酸素透過性セラミック膜を利用した小型で起動時間の短い改質器の試作に成功したことを発表した。

家庭用燃料電池が必要とする水素を、メタンを主成分とする天然ガスから熱を供給することなく製造できる部分酸化法は、30分以上の起動時間を要する従来の水蒸気改質法に比べて起動性に優れる。その鍵を握るのが、純酸素をメタンに効率よく供給する技術である。

高村助教授の研究グループは、酸素イオンを伝導するセリウム酸化物と電子を伝導するフェライト酸化物を微細化し、粒子どうしが緻密なネットワークを形成する酸素透過性セラミック膜の開発に成功した。

この透過膜を組み込んだ新型改質器は、6cm角で1キロワットの燃料電池が必要とする毎分10リットルの水素を製造でき、現在搭載されている容積約20リットルの改質器に比べて極めて小型の水素製造装置となる。現在、連携できるセットメーカーを模索中。



http://ceram.material.tohoku.ac.jp/~takamura/research.html


http://www.jst.go.jp/kisoken/seika/zensen/06takamura/index.html


登録日時: 2006/06/10 11:18:28 AM

英語記事はこちら


 


 

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