エネルギー・地球温暖化

2004年12月10日

 

低品質な森林資源から生れた新エネルギーを活かす

Keywords:  再生可能エネルギー  企業(製造業)  生態系・生物多様性 

 

岩手県葛巻町を拠点とする葛巻林業は、利用価値の低い木質資源を原料とした粒状の固形燃料、木質ペレットの生産を行っている。原料は、原木を加工した際に出る樹皮や端材または間伐材であり、利用価値が低いとされていたが、利便性のあるエネルギー資源として日の目を見た。

木質ペレットの大きさは直径6mm×長さ15mmで円筒状、含水率が低いために着火性にも富んでおり、形が粒状なので貯蔵、運搬が容易で自動運転装置に対応している。さらに、石油と比べて硫黄分の含有量が少ないために大気を汚さず、使用後にでる灰は農業用の肥料となる。また計画的に森林を管理することによって永続的に資源を得ることが可能。

葛巻林業で加工している原木は、工場の半径約50km以内の森林から伐採しており、地域の森林資源を地産地消のエネルギーとして地域に還元し、さらに健全な森林管理にも役立てたい考え。

広大な森林に恵まれる岩手県は、低迷している木材以外での森林資源の活用として木質ペレットに力を入れている。さらに、地場産業である南部鉄を活かし、現在輸入物が大部分を占めるペレットストーブの開発・製造もおこなうなど、「地域の資源と産業を最大に活かし、地域のエネルギーを供給する」ことをめざしている。




登録日時: 2004/12/10 09:38:41 PM

英語記事はこちら


 


 

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