生物多様性・食糧・水

2004年10月04日

 

「緑と平和の国際公園」の実現に向けて

Keywords:  生態系・生物多様性  NGO・市民 

 

バードライフ・アジアは、アジアにおける鳥類・自然保護活動のためのプロジェクトを提案し自らも実施している団体。その活動の一つに「緑と平和の国際公園」(International Peace Park: 以下IPP)プロジェクトがある。

IPPは、生物多様性の保護、地域の平和、そして持続可能な経済開発を支援するために、国境を越えて作られる自然保護区。南アフリカなど世界に169ヶ所あり、現在も増えつつあるが、その実情は日本ではまだほとんど知られていない。

領土問題にゆれる千島列島には、現在の北海道ではほとんど姿を消した原生自然が今なお残っている。政治的理由で日露間の交流が制限されてきたために開発を逃れ、手付かずのすばらしい自然が保たれてきた。しかし、近年はロシア政府の財政難により保護区の管理職員が削減され、自然環境は悪化の一途をたどっている。

そこで、バードライフ・アジアは千島列島の自然保護のために活動しているクリルアイランドネットワーク(KIN)と共に、これらの地域を含む千島列島全体をIPPに指定して同地区の自然を守ろうと提案。2003年11月には両団体が「緑と平和の国際公園シンポジウム」を東京で開催した。

今後もバードライフ・アジアは、自然保護のための国際ネットワークの構築と、建設的な政策提言とその実現を図っていく考え。




登録日時: 2004/10/04 12:00:33 PM

英語記事はこちら


 


 

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