エネルギー・地球温暖化

2004年06月09日

 

新日鉄、コークス炉の副生ガスから高純度水素を供給

Keywords:  再生可能エネルギー  交通・モビリティ  企業(製造業)  政府  環境技術 

 

新日本製鐵は2004年3月17日、「液体水素製造技術開発」実証設備の開所式を行った。経済産業省の水素・燃料電池実証(JHFC)プロジェクトの一環として、2003年より君津製鉄所構内に建設を進めていたもので、2004年4月から実証運転を開始する。

「液体水素製造技術開発」の目的は、燃料電池自動車用の水素供給を前提として、(1)製鉄副生ガス(コークス炉ガス;COG)から最適な水素精製・液化システムを構築すること、(2)製造した液体水素を有明水素ステーションへ供給し、燃料電池自動車走行までの一貫システムの実証試験を行うことの2つである。

COGから液体水素までの製造実証は、世界初の試み。非常に高純度(99.999vol%以上)の液体水素を1日あたり0.2トン製造する。

COGからの水素製造(製鉄副生水素)は、COGが水素を約55%含んでいるため、効率的な水素の分離・回収が可能であること、製造システムがシンプルで、エネルギー効率が高く、環境特性にも優れていること、集中生産が可能であるため、将来的には大規模化による低コスト化が期待できるなどの長所を有する。

同社は、再生可能エネルギーによる水素製造が将来普及するまでの橋渡し役として、COGから製造する水素を社会に供給していきたいと考えている。







登録日時: 2004/06/09 10:24:24 AM

英語記事はこちら


 


 

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