北陸先端科学技術大学院大学、世界初の液体シリコンによる高性能太陽電池

北陸先端科学技術大学院大学（JAIST）は2011年２月７日、液体シリコンから優れた半導体特性を有するアモルファス・シリコン薄膜の作製に世界で初めて成功したこと、およびそれを用いてアモルファス・シリコン太陽電池を試作し、その高い性能を確認したことをあわせて発表した。

JAISTは、科学技術振興機構の課題解決型基礎研究の一環として、液体シリコン材料の基礎物性の解明とその制御技術の研究に取り組んだ結果、安定した塗布プロセスができる液体インクの開発に成功。それを用いて均一な薄膜を基板上に形成する塗布技術を確立し、高効率の薄膜太陽電池を開発することに成功した。

「液体からのアモルファス・シリコン太陽電池製造」は画期的な低コスト製造法とされていたが、技術的に大変難しくこれまでは実現不可能であった。今回JAISTは、液体シリコンが有する特性を徹底的に研究し、世界で初めてこの可能性を示した。

今後、シリコン薄膜のさらなる高品質化、液体シリコンの低コスト化など実用化のために企業との共同研究を展開し、現在の商用電力と同等のコストを可能にするシリコン太陽電池の製品化を目指していくとしている。

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登録日時：2011/05/19 06:00:15 AM