政策・制度・技術

2013年11月28日

 

東工大、CO2を室温で分解する新技術を開発

Keywords:  環境技術  地球温暖化  大学・研究機関 

 

東京工業大学は2013年8月26日、セメントの構成成分の一つであるありふれた物質が、二酸化炭素(CO2)の分子を室温で選択的に吸着し、分解することを見出したと発表した。地球温暖化の原因の一つとされるCO2を削減し、炭素資源として再利用できる新技術として期待される。

CO2は化学的に非常に安定な物質で、高温・高圧や、水素などの還元剤の使用なしではその分解が大変困難であることが知られている。東工大では、石灰とアルミナから構成される化合物C12A7を電子化物としたC12A7エレクトライドの合成に成功し、その特異な物性を研究していた。今回、C12A7エレクトライドがCO2を室温で選択的に吸着すること、そこから脱離してきたガスが一酸化炭素(CO)であることを確認した。これはCO2がCOと酸素に分解されたことを示す。COは炭素資源として利用できる。

生成した酸素がCOに比較してC12A7エレクトライド表面に残りやすいことが実用化を目指す上で問題になるが、酸素を消費する別の化学反応と組み合わせることで解決可能と考えられている。

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