エネルギー・地球温暖化

2006年02月20日

 

栗田工業、世界初の燃料電池用「固体状メタノール」開発

Keywords:  再生可能エネルギー  企業(製造業)  環境技術 

 

栗田工業は2005年10月20日、液体メタノールの安全性・携帯性の問題を改善した「固体状メタノール」を世界で初めて開発したと発表した。ダイレクトメタノール形燃料電池(DMFC:Direct Methanol Fuel Cell)の燃料である液体メタノールに包接化合技術を適用したもの。

DMFCは、水素を燃料とする燃料電池とは異なり、メタノールを燃料として発電する燃料電池。水素を貯蔵する高圧水素タンクや水素製造改質器などが不要となるため、小型・軽量化が可能で、主に家電メーカーによって携帯電話やノートパソコンといったモバイル機器の電源向けに実用化が進められている。しかし、その燃料となるメタノールは、常温常圧下では揮発性の可燃性液体で、引火しやすいという問題があった。

同社は、包接化合技術による固体状によってこの課題を解決した。メタノールの揮発性を抑制し、危険物・劇物の指定や、航空機への持込み制限を回避するだけでなく、液漏れも防止できる。

今回開発した固体状メタノールに水を接触させると、水側にメタノールが放出され、これを燃料としてDMFCが発電することを確認した。DMFCの市場化が2010年頃と目されており、同社では2007年をめどに固体状メタノール燃料の販売を開始する予定。



http://www.kurita.co.jp/aboutus/press051020.html




登録日時: 2006/02/20 10:58:02 AM

英語記事はこちら


 


 

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