政策・制度・技術

2017年11月29日

 

NEDOとIHI 世界初の100kW級海流発電の実証試験を黒潮海域で実施

Keywords:  環境技術  再生可能エネルギー 

 

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イメージ画像:Photo by Alpsdake.

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とIHIは2017年8月25日、100kW規模の海流発電としては世界初となる水中浮遊式海流発電システム実証機「かいりゅう」を黒潮流域中において実証試験し、発電出力の確認、姿勢安定性、設置および撤去工事の方法など、実用化に向けたデータを取得したと発表した。

「かいりゅう」は長さ、幅各20メートルの浮体発電装置で、海中に係留し海流の流れによってタービン水車(直径11メートル)を回転させることで発電する。左右2基のタービン水車を互いに逆方向に回転させることで、回転に伴う回転トルクを相殺し姿勢を安定させ、高い効率で発電ができる。

「かいりゅう」を船舶で曳航して黒潮に模した水流を発生させて、毎秒1.5メートルの定格流速で100kWの定格発電出力を確認した。鹿児島県十島村口之島沖の黒潮海域で「かいりゅう」の設置・撤去工事の施工・検証を行い、水深30~50メートルに浮遊させた「かいりゅう」を、自律制御システムによって姿勢や深度を制御しながら、最大30kWの発電出力を確認し、発電性能や浮体の安定性の検証を行い、実海域でのデータを取得した。

NEDOは、エネルギーが強く、変動の少ない海流エネルギーについて、新しい再生可能エネルギー源として期待し、特に離島などで実用化を目指している。IHIは水中浮遊式発電システムを2020年以降に実用化することを目指している。

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