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2013年11月09日

 

鉄道総研、世界で初めて超電導ケーブルによる電車の走行試験に成功

Keywords:  環境技術  大学・研究機関  省エネ 

 

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鉄道総合技術研究所(鉄道総研)は2013年7月24日、世界で初めて超電導ケーブルによる電車の走行試験に成功したと発表した。

同研究所では、高温超電導(液体窒素温度-196℃程度で電気抵抗ゼロの超電導状態となる現象)の発見後、高温超電導材料およびその在来鉄道への応用に関する研究を進めてきた。超電導材を送電線に適用することで、送電損失等の抑制による省エネルギー化に加え、変電所の負荷平準化や集約化などの効果が期待される。

今回開発した超電導ケーブルシステムは、実路線でも適用可能な定格1500V で5000Aを超える電流容量を持つ。冷媒(過冷却液体窒素)の循環には「対向流循環方式」を採用することで冷却機構を一体化しコンパクト化できた。同システム(31m)を鉄道総研構内に設置し、電車の走行試験を行い成功した。

今後、走行試験を重ね、ケーブル構造の最適化を行うと共に、さらに長尺の同ケーブルを用いた試験により、鉄道路線での使用に適した同システムの完成を目指す考え。

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