生物多様性・食糧・水

2013年07月31日

 

高CO2濃度によるコメの増収、温暖化条件下では低下傾向

Keywords:  食糧  地球温暖化  大学・研究機関 

 

農業環境技術研究所は2013年3月7日、大気中のCO2濃度の増加と気温がイネの収量に及ぼす影響を調査した結果、高CO2濃度によるコメの増収効果は高温条件で低下することがわかったと発表した。

農業・食品産業技術総合研究機構東北農業研究センターなどと共同で実施したFACE実験によるもの。1998年から2008年まで岩手県、2010年から2011年まで茨城県において、それぞれ平均気温18.4~21.4℃、24.2~25.2℃の条件下でCO2濃度を約50%(200ppm)高めた屋外水田でイネを栽培し、増収効果を比較した。

2つの地点で共通に用いた品種の収量を比較したところ、平均で13%の増収が認められた。しかし収量への影響は毎年の温度条件で異なり、温暖化条件では高CO2濃度による増収が予測されるほどには大きくならない可能性が示された。今後、高CO2濃度環境に適応した新品種の開発に役立てることが期待できるとしている。

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