2012年11月28日
Keywords: 環境技術 企業(製造業) 大学・研究機関
日立は2012年7月19日、人間文化研究機構総合地球環境学研究所ならびに長崎大学の熱帯医学研究所と共同で、ラオス人民共和国で実施している「エコヘルスプロジェクト」の1つである「森林環境とマラリア感染の調査」において、生体認証である「指静脈認証」の活用に向けた実証実験を行ったことを発表した。ラオス南部のサワナケート県セポン郡の6歳以上の全住民約3500人を対象に2012年7月19日から8月11日まで行われた。
この調査の中の「健康と人口の動態追跡調査システム」では、地域住民を登録し、その動向を継続的に把握しているが、調査対象地域では、住民一人ひとりが複数の名前や居住地を持つことなどから、長期間の継続した調査に必要な調査時の本人特定が困難な場合もある。そこで日立が開発した「指静脈認証」技術を活用し実証試験を行った。
今後、今回の実証試験の成果をふまえ、実施地区でのワクチン接種記録やマラリア予防のための蚊帳の提供、病院情報との連結といったさまざまな履歴情報の管理に「指静脈認証」を適用し、疾病予防やその対策を推進することを検討していくほか、ラオスでの住民情報の充実にも貢献していく考え。