政策・制度・技術

2012年07月15日

 

NEDOと九州大学 超電導ポンプシステムによる液体水素移送に世界初の成功

Keywords:  環境技術  再生可能エネルギー  大学・研究機関 

 

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と九州大学は2012年5月12日、超電導ポンプシステムを用いた常圧での液体水素の移送試験に世界で初めて成功したと発表した。需要の拡大が見込まれる水素の効率的な移送が可能となる。

水素の貯蔵や輸送の際、常温で700気圧の水素ガスよりも、大気圧の液体水素(沸
点:マイナス253°C)の方が密度が大きいため優位となる。一方、二ホウ化マグネシウム(MgB2)超電導体は液体水素中で電気抵抗ゼロの超電導状態となることが
2001年に日本で発見されている。NEDOの産業技術研究助成事業の一環として、九州大学の柁川一弘准教授を代表とする研究プロジェクトでMgB2を利用した液体水素利用基盤技術が開発された。

同システムは、液体水素容器内に設置したMgB2線を用いて製作した超電導モータ駆動ポンプ、移送先容器へ接続する内径10mmのチューブ、両容器に設置した
MgB2線を用いて製作した液面計から成り、液面計は液面の計測とモータの回転数制御に使用、プログラムにより自動運転ができる。実験の結果、毎分最大約6.5リットルの液体水素の移送に成功した。

登録日時:2012/07/15 06:00:15 AM

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