2011年11月28日
富士フィルムグループの富士ゼロックスは2011年9月14日、複写機・プリンター業界で初めて、木質系非可食バイオベースプラスチック材料と部品の開発に成功し、日本バイオプラスチック協会のバイオマスプラ(BP)マークを取得したことを発表した。
この素材は、木を原料とするセルロースを使用しており、植物由来成分は約40重量%と、石油資源を40%削減。石油系材料の代替として、飼料用とうもろこしを原料とするポリ乳酸の導入が進んでいるが、木材は食料問題と競合せず、全世界に広く分布した資源であるため、輸送に伴うCO2排出量も削減できることが見込まれる。
セルロースと石油系材料を最適な状態で混合する独自技術により、成形に必要な柔軟性と流動性とともに、射出成形材料に必要なウエルド強度においては、石油系材料であるABS樹脂をしのぐ強さを実現した。
セルロースに射出成形性など基本的な機能を付与するための基礎研究は富士フイルムと、部品に適用するための着色技術、量産技術の獲得など実用化のための開発をダイセルポリマー社と協業した。今後はさらに環境性能や材料特性などの向上や、コストダウン、適用範囲の拡大が期待される。
三菱ガス化学 植物由来の高耐熱ポリアミド樹脂を開発(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/030547.html
NEC 安定した供給性と高い植物成分率・耐久性をもつバイオプラスチック開発(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/030404.html
富士ゼロックス 植物由来成分30重量%以上のバイオマスプラスチックを開発(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/024633.html
登録日時:2011/11/28 06:00:15 AM
木質系非可食バイオベースプラスチックの開発に成功
http://www.fujixerox.co.jp/company/news/release/2011/0914_bio_plastic.html