2011年11月03日
Keywords: 環境技術 企業(製造業) 生態系・生物多様性
通信・情報処理システム等の大手メーカーの富士通と富士通研究所は2011年7月15日、上空から撮影したハイパースペクトル画像を用いて樹木を判別する手法を基に、樹木の判別精度の向上を行い、スギやヒノキなどの類似した色調を持つ樹木の植生の把握を可能にしたことを発表した。
本技術を活用することで、樹木の専門家でなくても、また河川敷や森林に立ち入ることなく植生を正確に把握できるため、生態系を脅かす外来植物の繁茂状態や、複数の樹種の分布状況の調査を、低コストで短期間に行うことができる。
今回、従来の手法を基に判別精度を高めて、判別したい樹木について、異なる照射条件による反射スペクトルを基準データとして複数作成し、空撮したハイパースペクトル画像とつきあわせて分析することにより、類似した樹種でも高精度に判別できるようになった。
今後、外来植物と在来植物の判別や植生状況の調査、また森林における複数の樹種の分布状況を上空から撮影した画像を利用して低コストかつ短期的に正確に実施できることで、人が立ち入るのが困難な場所における植生図の作成や、CO2吸収量が異なる樹木が混生する森林のCO2吸収量の正確な推計など、幅広い分野での活用が期待される。
環境への取り組みをビジネスチャンスととらえる企業、徐々に増加(関連のJFS記事)
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http://www.japanfs.org/ja/pages/030527.html
登録日時:2011/11/03 06:00:15 AM
ハイパースペクトル画像を解析し、生物多様性保全に貢献
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2011/07/15.html