2008年06月08日
Keywords: 食糧 地方自治体 地球温暖化 大学・研究機関
佐賀県農業試験研究センターは、温暖化による高温下でも品質と収量低下が少ない稲の新品種「佐賀37号」を10年がかりで開発している。2008年産米の品質評価の結果が良ければ、県は「佐賀37号」を次期主力品種として県の奨励品種に採用したいと考えており、2008年には2009年産からの一般栽培に向け種子の生産も計画している。
稲は、9月中旬から10月中旬の稲穂の生長期に高温が続くと、米粒が白くなったり細くなったりして品質が低下、あるいは不稔となるものが多くなる。佐賀県では、2003年まではこの期間の平均温度は25℃前後だったが、2004年からは25℃を超し、2007年は26℃を超した。米の生産も2004年からは品質や収量の低下が顕著になっており、ここ数年、高温による障害が見られるようになっている。
同センターが初めて「佐賀37号」の交配を行った1998年には、温暖化による品質低下はまだ問題になっておらず、当初の目標は、外観、食味の優れた品種の育成だった。その後、高温障害による品質低下等が問題になってきたため、高温下でも品質、収量の低下が少ない特性を持つことを目標に加えて開発を進め、2006年から農協の協力を得て現地試験を行い一定の成果を得ている。
http://www.pref.saga.lg.jp/at-contents/shigoto/nogyo/
kenkyu/ai/seika/h19/h19seika_10.pdf
http://www.pref.saga.lg.jp/web/nouse.html
登録日時: 2008/06/08 08:21:16 AM