2005年03月23日
日本独自の紡績方法「ガラ紡」で作る洗剤いらずのふきんを広めようと、静岡県浜松市のNPO「ガラ紡愛好会」が台所からの環境保全に取り組んでいる。綿の主要産地だった地元の休耕地を利用して、無農薬・無化学肥料の綿作りを始め、地場産業の復興もめざしている
ガラ紡は、明治時代初期に日本で発明され、海外からも絶賛を浴びた紡績方法。西洋紡績に押されて消えかけているが、佐鳴湖の水質改善に取り組んでいた本田量子さんが、1989年にガラ紡ふきんの存在を知り、以来普及活動を進めている。でこぼこした表面が油汚れを取り込み、洗剤なしで食器洗いができるという。
地元のお年寄り40人ほどが、昔の経験を活かして綿の栽培や綿つむぎなどの作業を引き受けている。「私たちがやらなきゃ誰がやるのって、皆さん生き生きしている」と本田さん。お年寄りから昔の知恵や技術を伝えてもらうことで地域の世代間のつながりもできつつある。
綿の収穫には子どもたちも参加する。白い綿に大喜びし、いとおしそうに手摘みするという。「伝統の綿の本物の風合いを子どもたちに残していきたい」と本田さんは話す。2005年には綿1トンの収穫をめざしている。
http://garabou.exblog.jp/
登録日時: 2005/03/23 09:11:58 AM
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