政策・制度・技術

2004年10月13日

 

間伐材を活用し大型ドーム

Keywords:  環境技術  地方自治体  大学・研究機関  生態系・生物多様性 

 

大阪大学大学院工学研究科の今井克彦教授が、利用価値の低い間伐材など国産材を使って大型建築物などを建築するシステムを開発した。

直径5-21センチの間伐材同士を球状の金具で接合して三角形を作り、組み合わせていく工法で、ドーム状の構造物や、直方体の建物を建設する。鋼管を使う場合と建築コストはほぼ同じだが、軽い上に、劣化した部分だけの交換が簡単にでき、素人でも立方体の構造物を組み立てられるのが特徴。

2003年5月、この工法で間口40メートル、奥行き30メートルの広大で柱が一本もない大型ドーム「学遊館アイビードーム」を、兵庫県山崎町に完成させた。近くの山から切り出した間伐材約2千本で骨組みを構成したもの。

今井教授は森林の保全や過疎地の振興に役立てたいと、自らの成果をもとにベンチャー企業「森林経済工学研究所」を創業し、「KiTruss」(キトラス)の名で商品化に成功。キトラスはヒノキやスギなどの未利用の間伐材を使用することも特徴の一つ。同研究所は2004年度、関西地域の5ヶ所程度で公共施設に使う部材を受注し、自治体からイベントで使用したいとの要望も増えてきている。






登録日時: 2004/10/13 02:41:38 PM

英語記事はこちら


 


 

このページの先頭へ