2003年10月10日
2003年8月12日、海洋科学技術センターは、水中探査機として世界で初めて燃料電池を動力源とした深海巡航探査機「うらしま」の潜航試験に成功した。駿河湾で深度300mまで潜航を行い、燃料電池の発電性能など各種の性能試験を実施した。来年度には300kmの長距離自律航行を目指す予定。
「うらしま」の最大深度3,500mの時、水圧は350気圧となり燃料電池内部の気圧は約2気圧となる。その状態では、大気中で使用する自動車用燃料電池とは異なり、水素ガスや酸素ガスに含まれる微量の窒素や二酸化炭素等の不純物および発電の際に発生する生成水を簡単に外部に放出することができない。またその生成水を放出すると中性浮力を保てなくなってしまう。
このため「うらしま」では、これらの不純物や生成水を内部に蓄積する閉鎖方式を採用しているが、この閉鎖式燃料電池は大気中で使用する自動車用のものに比べ技術的に難しく、実用開発は世界でも初めて。
http://www.jamstec.go.jp/jamstec-j/PR/0308/0820/
登録日時: 2003/10/10 11:49:45 AM
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