エネルギー・地球温暖化

2003年02月14日

 

世界自然遺産の屋久島、世界初の「脱化石燃料社会」へ

Keywords:  再生可能エネルギー  交通・モビリティ  企業(非製造業)  地方自治体 

 

樹齢7200年とも言われる「縄文杉」で知られる屋久島で、再生可能なクリーンエネルギーのみを利用する「水素社会」を構築しようというプロジェクトが始動している。同島の電力供給会社である屋久島電工株式会社(以下、屋久島電工)が推進するYakushima Clean Energy Partners(以下Y-CEP)だ。

屋久島は九州の南に浮かぶ島で、人口1.4万人。2,000メートル級の山々と豊富な雨量(年間4,000-10,000ミリ)に恵まれているため、水力発電により島内の電力需要をはるかに上回る豊富な電力が得られる。Y-CEPでは、この余剰電力を利用して水素を製造・圧縮・貯蔵し、島内に設置する供給設備に送り、燃料電池車、水素自動車の走行試験などの事業を中心に考えている。

将来は、圧縮水素を近隣の島などに供給することも考える。2020年から2030年を目標に、島内の化石燃料による車両9500台と船舶のすべてを水素エネルギーによるものに転換し、世界初の完全な「水素社会」の実現をめざす。

樹木ウオッチング・ブームの牽引役にもなった縄文杉を中心に、観光産業の盛んな同島では、早くから電気自動車を導入するなど環境配慮を実践するかたわら、エコツアーなどにも力を入れている。






登録日時: 2003/02/14 09:59:10 AM

英語記事はこちら


 


 

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