エコ・ソーシャルビジネス

2017年11月09日

 

500円で始める見守り、東電と渋谷区がIoT活用で実証へ

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渋谷区と東京電力ホールディングスは、2017年6月からIoT技術を活用した見守りサービスの実証を開始します。節電・蓄電・発電の最新ニュースを発信しているスマートジャパンの許可を得て2017年5月18日に掲載された記事を要約し、IoT技術を活用した新たなサービスについてお伝えします。

渋谷区と東京電力ホールディングス(東電HD)は、IoTを活用した見守りサービスの実証を2017年6月から開始すると発表した。ビーコンを搭載した専用端末を持つ高齢者や子どもの位置情報履歴を、家族がスマートフォンやPCから把握できる仕組みだ。

ビーコンの電波を受信する基地局は、コンセントにつなぐだけで設置できる端末を提供する。無料アプリをインストールしたスマートフォンも基地局として活用可能。公共施設や東京電力が持つ電柱などの設備も基地局にして、サービスの精度を高める。

サービス提供の窓口となるのは渋谷区で、同区内の小学生には無償で専用端末を提供し、高齢者には渋谷区から直接アプローチもするようだ。東電HDは、価格に関してはワンコイン(500円)で基本的なサービスを提供したいとしている。

渋谷区の長谷部健区長は「高齢者福祉政策において、高齢者の見守り対応は大きな課題の1つである。認知症高齢者の徘徊は特に社会問題化しており、発見の遅れは大きな事故につながる可能性もあることから、早期発見が必要だ。今後は位置情報だけでなく、三井住友海上火災保険による見守り対象者の交通事故や賠償事故の補償など、さまざま企業との連携による付加価値サービスの拡充や他地域へのサービス拡大も目指す。」と語る。

東電HDでは、家庭向け見守りサービス提供に向けた取り組みも進めている。2016年10月人工知能(AI)技術を用いた家庭内見守りサービス提供に関する業務提携を行った。インフォメティスが開発したAIによる家電分離推定技術を用い、家庭全体の電流の測定データから家電別の利用情報を推定する。測定したデータから家事回数や生活の変化、異変などを把握する。家の中の活動パターン傾向と時間変化によって、見守ることができ、カメラを利用しないため、監視されている抵抗感も低減できる。

翌月にはIoTプラットフォーム構築に関する実証実験の開始も発表した。東京都内を中心に約100戸の住宅にセンサーを設置して、電力使用量や温度の情報を収集する。その情報を蓄積・加工して住宅内の在宅状況を推定することで、見守りサービスの提供などを目指す。

出典:スマートジャパン

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