2013年08月23日
Keywords: 幸せ ワークライフバランス 大学・研究機関 教育
国立青少年教育振興機構は2013年2月23日、「子どもの読書活動の実態とその影響・効果に関する調査研究」の結果を発表した。
この調査では、現在の読書量や読書時間だけではなく、子どもの頃の読書活動(家族からの読み聞かせの経験、絵本・本・漫画を読んだ経験、図書館の利用経験など)や現在の「未来志向」「社会性」などの意識や能力についても尋ねている。また20代から60代までの5,258人を対象とした成人調査のほか、中学生・高校生21,168人を対象とした青少年調査も行われた。
その結果、成人調査でも青少年調査でも、子どもの頃の読書活動が多いほど、「できれば、社会や人のためになる仕事をしたいと思う」といった「未来志向」や「電車やバスに乗ったとき、お年寄りや身体の不自由な人に席をゆずろうと思う」といった「社会性」などについて現在の意識や能力が高い傾向が見られた。
例えば成人では、子どもの頃の読書活動が多かった者のうち、未来志向の得点が高かった者は約45%と半数近かった。それに対して読書活動が少なかった者では、未来志向の得点が高い者の割合は約24%と少なかった。この分布は青少年でもほぼ同様である。
なお、未来志向の測定には、職業意識についての質問(「できれば、社会や人のためになる仕事をしたいと思う」など)、将来展望についての質問(「努力すれば夢はかなうと思う」など)、自己啓発についての質問(「自分の能力を発揮するために学習や能力開発に取り組みたい」など)が用いられている。