2013年05月27日
北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)、産業技術総合研究所(産総研)、理化学研究所(理研)の研究グループは2013年2月15日、天然に存在する鉱物のテトラへドライトが、400℃付近で高い熱電変換性能を示すことを発見したと発表した。身近で環境にやさしい銅、硫黄などの元素からなる材料を用いた熱電発電の実現が期待できる。
熱電発電は膨大な量の未利用廃熱を有効活用できるため、自動車や工場からの中温廃熱(300~500 ℃)の回収・利用が期待されているが、本温度領域で有望とされている熱電材料は鉛などの有害元素を多量に含有しているため、実用化の大きな障壁となっていた。
今後、テトラヘドライトの性能を向上させるとともに、高性能熱電材料の発見を目ざして、類似構造をもつ物質にも注目して材料開発・探索を進めるとしている。