政策・制度・技術

2013年05月15日

 

理研とダ・ビンチ、太陽光熱による熱電併給システムの実地試験へ

Keywords:  環境技術  企業(製造業) 

 

JFS/Japanese Research Institute, Start-up to Begin Testing Solar Thermal Cogeneration System Copyright 独立行政法人理化学研究所


理化学研究所(理研)と熱利用のベンチャー企業ダ・ビンチは2013年1月10日、太陽光の光熱エネルギーを効率よく回収し、発電と給湯ができる熱電供給システムを考案し、2013年中に1kWの試作機を、2014年には10kWの実証システムの実地試験を目指すと発表した。

理研が開発したパネル型のフレネルレンズを立方体の上面と側面(東側、西側)に組み合わせることで、太陽光追尾装置がなくても朝日から夕日まで全方向の太陽光熱を回収できる。回収熱は熱交換器で水を加温し蓄熱タンクに蓄える。

温水をダ・ビンチ社が開発したロータリー熱エンジン(RHE)に供給し発電することで、必要に応じて蓄熱したエネルギーを取り出し、発電したり給湯したりできる。RHEは低温域の熱源から生じる低い圧力でも熱仕事効率がよく、40℃という低温度まで回転エネルギーを引き出すことが可能である。

このシステムは工場の廃棄熱などを活用すれば24時間発電も可能であり、拡張性にも優れている。地方自治体と連携して、太陽光熱の有効利用と分散型電源の確立を目指し、パイロットプラントの建設にも乗り出す考え。

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