生物多様性・食糧・水

2013年04月24日

 

ココ・ファーム・ワイナリー、こころみ学園の共生のかたち

Keywords:  食糧  NGO・市民 

 

JFS/Developmentally Impaired Persons Working Together to Produce High Quality Wine in Japan
Copyright ココ・ファーム・ワイナリー


栃木県足利市田島町にあるココ・ファーム・ワイナリーは、知的障害のある園生らがワイン造りに関わる「こころみ学園」のワイン醸造場。1950年代、当時中学の特殊学級の教員だった同園の創設者である川田昇氏が、中学生たちと2年がかりで開墾した葡萄畑が原点だ。

平均斜度38度のこの葡萄畑は、日当たりや水はけがよく、葡萄にとっては最良の条件だが、耕運機やトラクターは使えない。開墾以来、除草剤が撒かれたことはないという。剪定後の枝拾いや、堆肥を運びあげる仕事、一房一房の摘房作業、籠を抱えての収穫などすべての作業は、自然のなかでの労働を通して自らの力をつけ、その力をもとに自然の恵みを引き出していくことでもある。

外国の老舗シャトーのように潤沢な資産もなければ、大手ワインメーカーのように大量生産することもできないが、一年中空の下でがんばってきた日に焼けた寡黙な農夫たちがいる。ココ・ファーム・ワイナリーのワインには、障害があっても楽しい人生を送り、おいしいワインをみんなで造り、豊かな人生でありたいという願いが込められている。

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