政策・制度・技術

2013年04月14日

 

奈良先端大 高効率で消色可能な分子の開発に成功、省エネ技術の改善に期待

Keywords:  環境技術  大学・研究機関 

 

奈良先端科学技術大学院大学の中嶋琢也准教授、河合壯教授らは2012年12月7日、極めて高い電流効率で消色可能なエレクトロクロミック分子の開発に成功したことを発表した。これまで理想的と考えられていた消色方法と比較して、20倍以上の効率が得られる。

エレクトロクロミック分子は、電流により着色・消色状態を切り替えられる調光機能を持つことから、冷房効率の向上など省エネルギー技術への応用が期待されているが、着色、消色それぞれに電力が必要であり、効率もあまり高くできないことが課題であった。今回開発したエレクトロクロミック分子を用いることで、電力を用いるのは消色のみとなり、かつ高効率であることから、従来の10倍以上の省エネルギー化が可能となる。

同グループは、光に対する100%の着色感度を有する超高感度フォトクロミック分子をすでに報告しているが、これに電気化学反応を起こりやすくする方法を加えることで、光で着色し高効率で消色できるエレクトロクロミック分子となることを発見した。この発見のヒントになったのは、河合教授がおよそ20年前に発見した、電気によって消色可能なフォトクロミック分子であった。

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