政策・制度・技術

2013年01月05日

 

清水建設など、コンクリート構造物を補強する新工法の実用化に目途

Keywords:  環境技術  企業(製造業) 

 

JFS/New Concrete Structure Reinforcement Technology Edging Towards Commercial Viability
Copyright 清水建設株式会社


清水建設、防衛大学校、三井化学産資の三者は2012年9月27日、コンクリート構造物の表面にポリウレア樹脂を薄く被覆し、構造物の変形性能を飛躍的に向上させる補強工法「タフネスコート」の実用化に目途を付けたと発表した。同工法により補強工事の工費は半分程度、工期は2割程度になる可能性がある。

ポリウレア樹脂は、優れた耐久性が評価され構造物の防水・防食に使用されていたが、200%程度伸びても破断することなくある程度復元するという特性も持っている。三者はこの延伸・復元特性に着目してコンクリート補強工法への適用を検討し、コンクリート構造物をポリウレアで被覆して、様々な性能試験を実施した。防衛大学校で、ポリウレアを2mm被覆した試験体の載荷試験と衝撃試験を実施した結果、被覆なしでは破壊するような大変形が生じてもゴムのように粘り荷重を支持できることを確認した。

ポリウレア樹脂は被覆後数分程度で硬化し、数時間で補強効果が現れることも確認された。同工法により、既存構造物を破壊が生じにくい粘り強い構造物にすることが可能となる。三者は補強設計に必要なデータを引き続き収集し、早期の設計手法確立を目指す考え。

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