政策・制度・技術

2012年05月04日

 

東北大など、「マグネシウム燃料電池」の1年以内の製品化を目指す

Keywords:  環境技術  大学・研究機関 

 

東北大学、産業技術総合研究所(産総研)、古河電池、日本素材は2012年1月26日、共同研究の成果としてマグネシウムを用いた燃料電池を開発したと発表した。試作電池(電気量:60Ah、サイズ(cm):26x 17x10)の性能評価を行い、据え置き型電源、電気自動車用電池として1年以内の製品化を目指すとしている。

マグネシウム燃料電池は、理論上リチウム2次電池の数倍の電気量を有するが、マグネシウム(Mg)は発火の危険があること、電極が電解液に溶解するという技術的な問題から、実用化が遅れていた。その問題点が産総研で開発した「難燃マグネシウム(Mg-Al-Ca合金)」により大幅に改善された。実用化の前の予備実験で1.55Wh/gのエネルギー密度(理論密度の70%)を達成している。

また、高価な白金触媒を多量に必要とする水素燃料電池と比較して、それが不要、あるいは微量で済む。リチウムは海外から輸入される希少金属であり、資源量に問題があるのに対して、Mgは海水中に無尽蔵にあり、海水からの採取も金属Mgへの還元技術も確立している。Mg燃料電池は安価な家庭用の非常用電源として期待できるとしている。

登録日時:2012/05/04 06:00:15 AM

English  

 

参照元

世界初「高性能マグネシウム燃料電池」を共同開発
http://www.niche.tohoku.ac.jp/wp-content/uploads/2012/02/press20120126.pdf


 

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