政策・制度・技術

2011年11月12日

 

国立環境研究所 富士山頂で低温、無人、無電源下の二酸化炭素自動観測機器を開発

Keywords:  環境技術  地球温暖化  大学・研究機関 

 

JFS/Automatic CO2 Monitoring System Developed for Use at Summit of Mt. Fuji
Copyright 国立環境研究所


国立環境研究所は2011年7月25日、冬季の厳しい環境の下で自動的に二酸化炭素を観測するための実用的なシステムを開発したことを発表した。2011年から2012年にかけての越冬自動観測に向けて、観測機器の整備を開始する。

富士山特別地域気象観測所は、冬季には閉鎖されるため、メンテナンスフリーで、低温に耐え、商用電源に頼らずに観測を行うことができるシステムが必要とされる。ここで2年にわたり実用試験を行なった結果、安定して二酸化炭素濃度を測定できることが確認された。

このシステムは、低温稼働のバッテリー100個を電源に使用、夏の間に充電し、外気温度-30度以下、室内温度-20度以下、気圧が通常の3分の2となる富士山頂の環境下で、保温材などを使用し、装置内温度の低下を防ぎつつ、バッテリーの電圧を10ヶ月間以上保つ。測定時には機器の温度を0度以上に保ち、毎日1回、二酸化炭素濃度を一定の高精度で測定し、データは衛星通信を経由して自動的に送られる。

今後、最も古くから観測されているハワイのマウナロア山のデータと比較を行うほか、国内の別の場所のデータとも比較し、東アジアでの二酸化炭素発生の地理的情報を得ることが期待される。

温室効果ガス観測技術衛星による観測データの解析結果を提供開始(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/029944.html

登録日時:2011/11/12 06:00:15 AM

English  

 

参照元

富士山頂における大気中二酸化炭素濃度の自動越冬観測の試み
-低温、無人、無電源下の自動観測機器を開発-
http://www.nies.go.jp/whatsnew/2011/20110725/20110725.html


 

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