2009年02月05日
Keywords: 政策・制度 NGO・市民 企業(製造業) 企業(非製造業) 地方自治体 生態系・生物多様性 省エネ
木質ペレットを燃料にするストーブ、ボイラーを対象に「カーボンオフセット」の仕組みを構築・導入する取り組みが、長野県伊那市のNPO法人「森のライフスタイル研究所」によって進められている。行政、企業と協働で仕組みを立ち上げ、順調にいけば2009年から長野県全域で運用されることになる。
木質ペレット等の木質バイオマスは化石燃料と違って、燃やして発生したCO2は新たに大気中に排出されたとはみなされない。そのため、木質ペレットを利用すれば、化石燃料の使用によるCO2排出が抑制されたことになる。その抑制分をポイント化したのがペレットによるカーボンオフセットの仕組み。ポイントは賛同企業が買い上げ、ポイント分のCO2を自社排出のCO2と相殺することになる。
今回のカーボンオフセットの仕組みでは、「森のライフスタイル研究所」がポイントの取引所となり、ペレットストーブ利用者はペレット購入時に得たポイントを同研究所に持ち込んで換金する。その際、利用者は換金の代わりに森林保全に関わる寄付を選択することもできるようになっている。
県土の80%を森林が占める長野県では、森林保護とともに地元森林資源の有効活用として木質バイオマス利用に取り組んできた。間伐材を原料とするペレットの利用は森林整備にもつながり、暖房でのペレットストーブ利用も増加している。県内では現在、年間1400トンのペレットがストーブやボイラーのために消費されているが、それによるCO2排出削減量は約1700トンと同研究所は推算している。
バイオマス活用へ、木質ペレットの復活の兆し(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/022965.html
登録日時: 2009/02/05 06:00:15 AM