政策・制度・技術

2008年08月24日

 

NTT、板バネ振動原理による省エネ型半導体素子を開発

Keywords:  環境技術  企業(製造業)  省エネ 

 

日本電信電話(NTT)は2008年4月11日、半導体のチップ上にある髪の毛より細い板バネの微細な振動によってデジタル演算を行うという新しい原理を用いた半導体素子を世界に先駆けて開発したと発表した。この成果は、英国の科学誌「ネイチャー・ナノテクノロジー」誌電子版に4月13日掲載された。

NTTの物性科学基礎研究所が新たに開発した半導体素子の心臓部は、長さ250ミクロン(ミクロン:100万分の1メートル)、幅85ミクロン、厚さ1.4ミクロンの小さな板バネ。この髪の毛(約80ミクロン)よりも細い板バネが、約10ナノメートル(1億分の1メートル)という極めて小さい幅で上・下に振動する時の「周期のずれ」を「0」および「1」のビット情報に対応させ、デジタル演算を行うもの。

本半導体素子は、1千億分の1ワットの電力で、半導体上の板バネの振動を自在に制御・検出できるので、現在のトランジスタを基本とする集積回路に比べ、数桁小さい消費電力のコンピューターを開発できる可能性がある。NTTは今後、複数の素子を結合させた動作を確認し、また、より高い周波数、高い集積度、小さい消費電力をめざした微細化の研究を進める考え。



http://www.ntt.co.jp/news/news08/0804/080411a.html




登録日時: 2008/08/24 04:44:48 PM

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