2004年12月03日
Keywords: 3R・廃棄物 企業(製造業) 地球温暖化 大学・研究機関 食糧
サッポロビールは、2004年8月3日、同社と静岡大学工学部物質工学科・環境保全工学研究室は、水熱処理技術を用い、ビール製造工程で発生する仕込麦芽粕(モルトフィード)を可溶化し、約50%減容化することに成功したと発表した。水熱処理技術とは、沸点以上の高温で反応性の高い水を用いて、有機物を加水分解する技術。
ビール生産の副生成物であるモルトフィードは、全量、飼・肥料として再利用されているが、含水率が高いため、脱水・乾燥のコスト削減が課題であった。水熱処理技術によって容量を減らした後にバイオガス発酵処理することで、脱水・乾燥処理が不要となる。その結果、エネルギー消費量を約60%、処理費用は約30%削減でき、二酸化炭素排出量は約60%削減できる。
サッポロビールは、本技術を、他の食品製造廃棄物(茶殻、コーヒー粕、おからなど)へ応用する研究も進めている。食品廃棄物の発生抑制、再生利用、減量を義務づけている「食品リサイクル法」への対応に有効であり、二酸化炭素削減にも寄与できることから、自社工場への導入を含め、食品メーカーへのプラント販売も視野に入れ、実用化に向け取り組む考え。
http://www.sapporobeer.jp/CGI/news/index/602
http://www.eng.shizuoka.ac.jp/
登録日時: 2004/12/03 12:07:39 PM
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