政策・制度・技術

2012年08月11日

 

中部電力、10倍のエネルギー貯蔵が可能になる超電導コイルの開発に成功

Keywords:  環境技術  企業(非製造業) 

 

中部電力は2012年5月14日、世界最高強度の電磁力に耐える超電導コイルの開発に成功したと発表した。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から受注したイットリウム系超電導電力貯蔵装置(SMES)の開発によるもので、従来と同サイズのSMESで10倍のエネルギー貯蔵が可能となる。

超電導では、超電導線材を伸ばそうとする強い電磁力が働くが、従来の超電導コイルは、線材が電磁力を支える構造であるため、線材の強度による限界があり、より強い電磁力への耐性を持つコイルの開発が望まれていた。超電導コイルの電磁力に対する耐力は、イットリウム系で最大1000メガパスカル(MPa)。

今回、超電導線材に作用する電磁力をコイルの面で支える高強度コイルを東北大学金属材料研究所強磁場センターと共同開発し、2000MPa級の電磁力に耐えることが可能になった。電気絶縁では、樹脂テープで線材を巻く手法から液状樹脂で被覆する手法を確立し、絶縁性の確保と加工性の向上を両立させた。この技術はSMESだけでなく強い磁場を利用する全分野の超電導マグネットへ適用できる。

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東麓日時: 2012/08/11 06:00:15 AM


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